FlashLite入門【1】概要

<このエントリについて>1年以上FlashLiteの開発をしてきた経験をまとめてみました。ケータイ用Flash開発の参考になれば幸いです。

1.バージョン

ケータイ電話用のFlash規格をFlashlLiteという。(以降、FlashLiteはFLと略す。)
FlashLiteは各機種でプレイヤーのバージョンが違い、日本国内には「1.0/1.1/2.0/2.1/3.0/3.1」がある。
ケータイの場合、PC用のFlashプレイヤーと違い、購入時のバージョンから簡単にバージョンアップができない。

FL1.0は最初のFlashLite。

swf(実行ファイル)の容量制限が20KB。
外部ファイルの読み込みは出来ない。
Flash4相当。

FL1.1が多くのケータイに搭載されている。

外部ファイルの読み込みが可能。
これ以降、swfの容量制限が100KBになる。
一般向けのコンテンツを対象にする場合はFL1.1に向けに作ると、それ以降のバージョンのハードはFL1.1にも対応しているので、問題が少ない。(2009年4月現在)
Flash4相当。

FL2.0はAUソフトバンクが採用。

FL1.1より高度な命令の使用やサーバーアクセスが可能。
Flash7相当。

FL3.0はドコモが採用。

FL2.0よりさらに高度な命令が
Adobeが作った規格上では動画を再生する仕様もあったが、その部分はドコモが採用しなかった。
Flash8相当。

FL3.1はドコモが採用。

データ取得時にユーザーのキー入力アクションを必要としないなどの変更が行われた。

以下の解説はFL1.1を基本に記述する。

2.容量制限

swfの容量は100kバイトまで。
FL1.0では20kバイトだったが、FL1.1以降は100kバイト。
(※FL3.1の一部の環境では100kバイト以上に対応)

ファイルの追加読み込みなども可能だが、100kバイトの制限に含まれる。

また、キーアクションがないとファイル読み込みなどができない仕様である。
パケット代が発生する動作にはユーザーの確認が必要という方針から。(※FL3.1以外)

データのセーブ等が発生するなどパケット代がかかりそうな場合には、事前にユーザーに確認した方がよい。

3.2つのモード

・インライン再生
インタラクティブ再生
という2つのモードがある。

HTMLにIMGのように貼り付けたswfは「インライン再生」で、キー入力は受け付けない。
filename.swfを直接リンクして再生するのは「インタラクティブ再生」でキー入力できる。ゲームなどを作る場合には、インタラクティブ再生を使う。

4.開発

開発にはAdobe Flash CS4 Professional を使う。
動作チェックにはDeviceCentral CS4 が起動し、PC上のエミュレータで確認できる。
DeviceCentral CS4には、画面サイズなどの機種データが豊富に含まれる。

ただし、最終的には実際のケータイでチェックを行う。